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経営改善計画策定支援事業とは?補助金申請は税理士への依頼がオススメ!
自社の財政状況が悪化している場合、一日でも早く経営改善を図る必要があります。この時、一般的には経営改善計画を作成しますが、計画策定にあたり認定支援機関の支援を受けられることをご存知でしょうか?
本記事では、経営改善計画策定支援事業の基礎知識や補助金の内容について解説します。経営改善計画の作成を検討されている方は、ぜひ最後までご覧ください。
また、公式ラインをご登録いただいた方に無料相談をプレゼントしております。記事をご参考いただき不明点がありましたら、ぜひご相談ください。
経営改善計画とは?
はじめに、経営改善計画について理解しておきましょう。
経営改善計画とは、現状課題や改善策、具体的な改善プロセスなどを計画書として書面にまとめたものです。一般的には財政状態が悪化した際に作成されることが多く、経営改善計画の策定により事業の立て直しを図ります。
経営改善計画は自社の経営戦略を具体化する上で有効だと言えますが、その他にも対外的なアピール材料として活用することができます。自社の現状把握や課題解決に向けたアクションを経営改善計画にまとめておくことで、会社としての信頼性が高まるわけです。
このアピール先として代表的な機関が銀行をはじめとした金融機関です。借入金の返済が苦しくなった場合は金融機関にリスケ交渉を行いますが、この時に経営改善計画を提出する必要があります。
借入金の返済条件を変更するためには「この会社は本当に借入金を返済できるのか?」という疑問について、返済可能であることを金融機関に対して書面で示す必要があるため、その計画内容を確認するために経営改善計画が求められます。
このように、経営改善計画は企業にとって非常に重要なものであると言えます。資金繰りが苦しくなった場合は経営改善計画をもとに金融機関と交渉することになるため、まだ経営改善計画を作成していない方は、事前に準備しておくことをオススメします。
リスケに関心のある方は以下の記事が参考になります。
経営改善計画策定支援事業とは?
経営改善計画について理解したところで、次は経営改善計画策定支援事業の内容を解説します。
経営改善計画策定支援事業は「経営改善が必要な中小企業・小規模事業者を対象として、認定支援機関が行う経営改善計画の策定支援に係る費用を支援する補助金制度」のことです。
簡単に言えば、中小企業・小規模事業者の経営改善のために国が補助金を出してくれる制度だとご理解ください。経営改善計画策定支援事業は中小企業庁が主管となって運用しており、別名「 405 事業」とも呼ばれています。
また、ここで言う「認定支援機関」とは専門知識および実務経験を有する法人または個人のことであり、国から審査・認定された機関のことを指しています。
例えば、
・商工会議所
・弁護士
・税理士
・公認会計士
・監査法人
・中小企業診断士
・金融機関
など、その種類は多岐にわたります。
経営改善計画策定支援事業の補助金を活用することで、企業は経済的な負担を低減しながら経営改善に取り組むことができます。次章以降で、具体的な補助金の内容について見ていきましょう。
補助金申請は税理士への依頼がオススメ
本章では、経営改善計画策定支援事業における補助金について詳しく解説します。
結論からお伝えすると、補助金を申請する場合は税理士への依頼がオススメです。経営改善計画策定支援事業の補助金には様々な条件や必要書類、申請期限などが存在し、これらを自社ですべて完結することは容易ではありません。
また、税理士はお金のスペシャリストでもあるので、補助金以外にも資金関連のあらゆる相談を行うことができます。迷った場合は、ぜひ税理士への相談を選択肢に加えてみてください。
それでは、経営改善計画策定支援事業における補助金について、詳しく見ていきましょう。
対象の事業者
経営改善計画策定支援事業の対象となる事業者は、次の要件をすべて満たす中小企業・小規模事業者であることが条件となっています。
・借入金の返済負担など財務上の問題を抱えている
・自社のみで経営改善計画等を策定することが難しい
・経営改善計画の策定支援を受けることで金融機関からの支援が見込める
なお、個人事業主や医療法人は対象となりますが、以下に該当する団体は対象外です。
・過去に経営改善計画策定支援を利用した事業者
・親会社(大企業)からの出資割合が 100 % の事業者
・事業年度で 12 ヶ月の決算を経ていない事業者
・社会福祉法人
・特定非営利活動法人
・一般社団財団法人
・公益社団・財団法人
・農事組合法人
・農業協同組合
・生活協同組合
・有限責任事業組合( LLP)
・学校法人
このように、補助金を申請するためには一定の条件を満たしている必要があります。経営改善計画策定支援事業を活用する場合は、自社が条件を満たしているのか?を事前にチェックしておきましょう。
補助金の金額
経営改善計画策定支援事業の補助金は「 200 万円」が上限額となります。なお、支給されるお金は「経営改善計画策定支援に係る費用(モニタリング費用を含む)の 3 分の 2 まで」と定められています。
対象の費用
経営改善計画策定支援事業の補助金は、その利用用途が限定されています。
以下、補助金が認められるものの一例を記載します。
・計画の策定費用
・事業 DD 費用
・財務 DD 費用
・モニタリング費用
・金融調整サポート費用
対象事業者の条件とあわせて、補助金が支給された場合の利用用途についても事前に確認しておきましょう。
申請時の必要書類
経営改善計画策定支援事業の補助金を申請するためには、「記入書類」と「添付書類」の 2 種類を用意する必要があります。
以下、それぞれの必要書類を見ていきましょう。
記入書類
申請時に必要な記入書類は以下の通りです。
・経営改善支援センター事業利用申請書
・申請者の概要
・自己記入チェックリスト
・業務別見積明細
添付書類
申請時に必要な添付書類は以下の通りです。
・履歴事項全部証明書(登記簿謄本)の原本
・認定支援機関であることを証する認定通知書の写し
・認定支援機関ごとの見積書及び単価表(自由書式)
・申請者の直近 3 年分の申告書の写し
・計画策定支援に係る工程表(自由書式)
・主要金融機関の確認書面の原本(自由書式)
なお、個人事業主の場合は履歴事項全部証明書(登記簿謄本)ではなく、開業届または確定申告書の写しを提出します。
このように、補助金を申請するためには様々な書類を用意する必要があります。
申請期限
経営改善計画策定支援事業の補助金は「申請の受理日から 2 年まで」と定められています。この期限を過ぎた場合は失効になるため、申請する際は十分に注意してください。
申請書の提出先
経営改善計画策定支援事業の補助金を申請する場合、申請書の提出先は「経営改善支援センター」になります。
経営改善支援センターとは、経営改善計画策定支援事業の利用申請を目的に設立された機関であり、申請受付や問い合わせ対応などを行っています。一般的には全都道府県に 1 ヶ所ずつ設置されており、主に商工会議所の中に設置されています。
いかがだったでしょうか?
経営改善計画策定支援事業における補助金を利用するためには、数多くの書類を揃えて各種条件や申請期限にも気を配る必要があることをご理解いただけたかと思います。
すべてを自社だけで完結することは難しく、かつ、多大な工数が掛かってしまうため、状況によっては専門家への依頼を選択肢に加えてください。上述した通り、せっかく依頼するのであれば、お金に関する全般的な相談が可能な税理士への相談をオススメします。
まとめ
本記事では、経営改善計画策定支援事業の基礎知識や補助金の内容について解説しました。
経営改善計画策定支援事業をうまく活用することで、企業は経済的な負担を低減しながら経営改善を図ることができます。この記事を読み返して、重要なポイントを確実に理解しておきましょう。
ただし、経営改善計画策定支援事業の補助金には様々な条件や必要書類、申請期限などが存在し、これらを自社ですべて完結することは容易ではありません。そのため、状況によっては専門家への依頼も有効な手段になります。
そして、補助金を申請する場合は税理士への依頼がオススメです。税理士はお金のスペシャリストでもあるので、補助金以外にも資金関連のあらゆる相談を行うことができます。
もし、経営改善計画策定支援事業や資金調達関連に関してお悩みであれば、ぜひ大谷聡税理士事務所へご相談ください。これまで培ってきた豊富な知識・経験をもとにして、貴社に最適な方法をアドバイスさせていただきます。
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